まれーの書き留め
格闘技や趣味について、ただつらつらと・・・
変われなければ・・・
 本当に日本の総合界はストライカー天国になっていると思う。打撃が総合において重要な要素になっているのは分かるがなんか日本の進化のしかたはちょっと異質な感じがしてるんです。奇形種・和風ストライカースタイルの不安についてちょいと長文書いてみようかと思います。
和風ストライカースタイルとは(勝手に僕が感じてるだけですが)アウトボクシング風なスタンド打撃をメイン武器にし、自らは極力グランドにいかない。トップが取れたらパウンド、ボトムポジションになったらディフェンス中心で、立つタイミングを計るか、膠着してブレイクを待つか、というスタイルです。
 PRIDEでグランド状態の相手に対する脚部による打撃が認められるようになってから「全局面打撃」という言葉が蔓延し立っても寝ても殴る・蹴るというスタイルが流行し、ミルコの活躍により上が取れる場面でもスタンドを要求する選手が増えたように感じます。実際多くの団体が「判定はダメージ優先」という判断を強くし始めてから各団体の上位陣は打撃系の選手が増え、デビュー間もない選手でさえ寝技に付き合わないスタイルが目に付くようになったように感じます。

 結果、たしかに打撃の技術はレベルアップしたように感じます。不用意な打ち合いが減ったし距離をしっかり測りながら「もらわず当てる」選手は増えたと思います。ただ総合格闘技らしい闘い方はあまり見られなくなったとも思う。なんというかキックボクサーから総合に転向したような闘いが増えたな、と。国内の若手同士で闘う分には非常に見事な捌き方をして勝ち上がってきた選手がいざ外国人と闘うと圧力に押されて見せ場を作れず押し切られる場面を何度も見たような。

 総合の選手として「幅」がないように感じるのです。選択肢が少ないからひとつ主武器をつぶされると脆弱になる。守りのポジションになると「逃げ」しかないから、固められると何も出来なくなる。反転攻勢するテクニックを排除したことによってより得意な武器を磨くことは出来るようになったが、相手の封じる技術のレベルが高いと驚くほど手詰まりになってしまう。おまけにいつの間にか日本は膠着ブレイクが当たり前になり、そのタイミングも早くなった。バックやマウントポジですら動きが少なくなると「スタンド!」、いつしか自らボトムポジションから脱出できないことを恥ずかしいと思わない選手が増えてきた。「膠着ブレイク」が選択肢の1つではなく唯一の手段なんじゃないか?と思われるほど下で動けない選手がかなり見受けられる。

 五味がなぜスタンド主体なスタイルでトップに上り詰めたかといえば、それは非凡な当て感があるから。そしてそこに辿り着くまでに試行錯誤してテイクダウンされにくい距離感を身につけられたからだと思う。マッハがなぜあんなに思い切って打撃を振るえるか?といったら組み際に強いから、仮に下になっても切り返す技術に自信があるからだと思う。川尻が近年打撃練習にやっきになっているのはテイクダウンされない身体・技術が完成しつつあるからだと思う。

 強い選手を真似することは悪いことではない。「学ぶは真似(まね)ぶ」という言葉を聞いたことがありますがその通りだと思います。うまい選手のいい所を吸収して効率よく強くなることで競技は進化していくと思います。
 でも近年の選手の風潮は効率よくではなく都合よく吸収しているのではないか?と。目につきやすいオフェンス面の強さは真似ても、じっくりと時間をかけないと身につかない影の武器までは目が行かない感じがするんですよね。たしかに攻めの部分・センスではいい線いっている選手はけっこういると思います。打撃の巧みさだけとったら上の選手より優れてる若い選手もいるような気がします(マッハより凄い選手はそういないけど)。でも特にスタンド主体の選手に多く見られるんだけど、ここで勝負という場面で行けない、踏み込めない、結果チャンスの場面をごまかされてまた流れを相手に持っていかれてしまうケースが多い。フィジカル・身体能力面で勝る外国勢に打撃で勝つためにはそういった場面を逃したらアウトだと思うんですよね。日本人の優位性といったら器用さときめ細やかさだと感じるので。

たぶん今後70キロ台は世界と闘っていくのはキツくなってくると思う。海外がまだ中量級を重視する前、修斗のウェルターが世界の最前線だったと思う。その最前線で磨かれた選手達の財産でまだ今は喰らいつけていると思う。専門誌ではランキングつけるとUFCや海外中規模団体のトップ選手を日本人トップより上に見ているふしがあるけど僕自身はちょっと過剰反応だと思っている。彼らだってじゃあ誰に勝った?って聞きたいし、例えばショーン・シャークにテイクダウンでフルラウンド固められるほど日本のトップは甘くねーぞという気持ちもある。でもスタンドで捌く技術のみの選手が次世代を担うようになったら日本はもうついていけないはず。先日のDREAMのアルバレスを見ましたか?宇野や高谷を苦しめた破壊力と圧力のあるブラジリアンストライカーの典型ともいえるジダの打撃にぐらつきつつ構わず前に詰め結果パワーと瞬間的なスピードにまかせ優勝候補の一角だったジダをねじ伏せた。たぶん穴はあると思う(それはまた別の項で)。でも特に攻撃態勢・オフェンスのポジションを取ると圧倒的だ。パワーや身体面のみならずパスやポジションをキープする技術も優れてる。つまり幅がある攻めのバリエーションがあるということだ。アメリカのトップグループにいる選手は打撃・テイクダウン・パウンドのみならず、総合における有効な柔術技術も身につけつつある。かつてアメリカ本土にブラジルの強豪選手が一挙来襲したら占領されるほど実力差があると言われていた。でも完全に総力的にアメリカはブラジルに追いついたと思う。一旦勝利の方程式に気付くとアメリカほどそれを合理的に理解する国はない。まだそれほど多くなくてもいずれアルバレスクラスの選手が続々出現してくるはず。そういったときに日本はどうやって対抗していくのか?と考えると不安になります。

 もちろん私のような見る側の素人にはどうやっていけばいいかなんてことは分かりません。が、いまのままではいけないことだけは分かります。ひとつだけ言えるのは今日本のトップと言われている選手も少なからず「世界」の壁に叩きのめされて自分に何が足りないか?とことに悩まされたはず。今の日本で「世界」を感じさせる選手と闘うのは若い選手にとって困難だとは思う(国内にいる日本人・外国人トップ選手はマスリングに集中して中小プロモーションになかなか参戦しない)。でも中小プロモにも知名度はそれほどではなくとも世界を感じさせる選手は少なからずいる。僕的には修斗の中蔵選手がそうです。彼と対戦した廣田・遠藤選手らはきっかけをもらったはずなのだ。なんだかまとまりのない、何が言いたいのかわからない文になってしまいましたが、目指しているところが頂点ならばもっと強くなることに貪欲であってほしい。人と違うアプローチをする勇気を持ってほしいんです。自分が特別な存在になる、突き抜ける覚悟を持った若い選手が増えてこないと本当にー70キロで日本は苦しい立場に追い込まれる。
【2008/03/20 23:37】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(3)
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コメント

こんばんは。

寝技をやらない選手から寝技ができない選手へ、っていうことをなんかで読んだのを思い出しましたよ。
おそらく高島学さんのゴン格での文章だと思いますが・・・・。

僕は総合格闘技でも打撃でガンガン押していく、押し切れるタイプが見る分には好きなんで、寝技やらなくてもいいんですけど、最低限、下になる(これをボトムポジションっていうのかな?)場合は、脱出できる技術は持っててもらいたいですね。
【2008/03/21 00:31】 URL | まっくる #-[ 編集]

まっくるさん
僕も高島さんの記事読みました。結局両者スタンド主体なら寝技の必要性がなくなりますよね。でもアメリカの選手とか最終的には寝かせて止めを刺すのが多い。スタンドに戻すにしたって組みがうまくて固めるのがうまい選手相手には限界があるはず。打撃のスペシャリストになるならスタンドに戻すスペシャリストにならなきゃ片手落ちになってしまうと感じます。
【2008/03/22 11:30】 URL | まれー #-[ 編集]
こんばんは。
>>「打撃のスペシャリストになるならスタンドに戻すスペシャリストにならなきゃ・・・・」<<
そうそう、僕はそれを言いたかったんです。
最低限、相手がグラウンドの状態で寝技しようとしてきても、防いで、かつ、立ち上がれる技術、を持っててほしいんですよね。
【2008/03/22 23:21】 URL | まっくる #-[ 編集]
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