第6試合 ライトヘビー級 5分2R
○村山暁洋(GUTSMAN・修斗道場/世界10位)
×安達明彦(パラエストラ松戸)
2R 2'29" 一本 (腕ひしぎ十字固め) 安達選手はタフだと思う。最近若手の有望ランカーとの連戦続いてるけど真正面からぶつかり合うし。選手層が薄いライトヘビーには貴重且つありがたい存在。スピード面ではどうしても後手に回ってしまうけど元クルーザー級らしいパワフルさは外人並み。ぜひ勝って大喜びする姿が見たい選手です。
村山選手も世界ランカーとしての立場上、キッチリ倒さなければならない相手をその通り倒せたわけだから意義がある内容。全体的に見てグランドでのポジショニングなどは優位に立ってる場面が多かったし、2Rになって上取られても落ち着いて対処できていた。フィニッシュの腕十字も冷静にカウンターとったものだったのが評価できる。
日本のライトヘビーは余膳、村山の両選手に期待がかかるわけで個人的には両者を同じ大会に呼んでで外国人ランカーと対戦させたらこの階級を盛り上げるきっかけになるんじゃないかな?と思うんですけど。
両者が勝てば直接対決もいいだろうし、どちらかが負ければ、勝ったもの同士、もしくは前王者の山下選手と絡めれば面白いんじゃないですかね?
現時点ではまだ世界と闘っていくには未知数な部分が多い村山選手。鍛え上げるには早期の海外選手との対戦は必要不可欠。鉄は熱いうちに叩け!
第7試合 セミファイナル フェザー級 5分3R
△田澤 聡(GUTSMAN・修斗道場/環太平洋8位)
△徹肌ィ郎(和術慧舟會岩手支部/環太平洋9位)
判定1-1 (若林29-28/鈴木28-29/菅野29-29) 個人的には29−28で田澤選手の方が上回ったかな?って感じましたがドローもありうる内容だったこともたしか。
苦闘が続いていた田澤選手でしたがそれだけ強豪と対戦していた経験が活きていた「らしい」闘いぶりでしたね。実直に詰めていく打撃で徹選手を追い込んでいたし、中盤からはテイクダウン合戦で優位に立っていた。組み技のスペシャリストの徹選手相手に恐れずにグランド戦でやりあう真っ直ぐな姿は彼らしいな、と思います。けっして力が落ちているわけじゃないのが今回証明されたのだから、もう1ランク上に行く為に決め手がほしいところです。
徹選手、初の3回戦でスタミナ的に苦しんだか?本領発揮とまではいきませんでしたね。1Rでのグランドワークはさすがでしたが、スタンド戦で力を使いすぎたか?後半はテイクダウン潰されたり、パンチ打った後体が流れたり苦しそうだったなーと感じました。それだけに最終R終盤のバックハンドブローは大きかった!得意分野じゃないとはいえ積極的に打撃を繰り出していたのが活きましたね。頭を下げながら突っ込むようにパンチを打っていくパターンが多くて途中から田澤選手に読まれていたんで、もう少し打撃に自信を持てるようになれば変わってくるんでしょうね(オフェンスよりもディフェンス面が特に)。寝技は特筆したもの持ってるんだから期待してます。もっと大きな会場でもあのキャラクターとコスプレ見せて欲しいしね(笑)
第8試合 メインイベント ウェルター級 5分3R
○天突頑丈(PUREBRED大宮/世界7位・環太平洋3位)
×廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場/世界8位・環太平洋4位)
判定3-0 (鈴木29-27/菅野29-26/横山29-27)
※1R右ストレートで廣田に1ダウン 天突選手が覚醒しつつあるんじゃないかなー?って強く感じた試合内容。個人的には今大会ベストバウトで天突選手にとってもベストバウトじゃないかな、と。たぶん多くの人がこの試合は打撃戦になると思っただろうし、テクニックで廣田、圧力で天突と予想してたに違いない。実際そうだったんだけど、ここまで天突選手の圧力が廣田選手のディフェンスを切り崩すとは思ってなかったんじゃないですかね?
前の試合の遠藤戦、クラスA初戦の冨樫戦とシャープでテクニカルなパンチャーには分が悪いイメージがある天突選手でしたが自らの打撃技術アップにより不器用なイメージから脱却しつつあるんじゃないですね?
以前は間合いを警戒し、上下に体を揺さぶりながらのワンツー主体だった天突選手。破壊力はあるけどやはり単調だった感はいなめない。間合いを計りすぎて意外とアグレッシヴにガンガンいけないところもあった。でも今回目立ったのが一度の攻撃で4連打くらいまで繰り出すようになったことと、ボディーブローが増えたことですね。しかも立て続けに前に出てドンドン打ってくるため、ディフェンスの堅い廣田選手も手数に押されて防ぎきれない感じでした。それに相変わらずパンチもらっても下がらない「頑丈」ぶりは健在。これは廣田選手ならずとも恐かったと思いますよ。終始笑ってるしね(笑)
僕は元々凄く廣田選手に期待していたわけでこの連敗はショックではあるのだけれど、廣田選手にガッカリする気持ちはなくむしろ天突選手の「化け」っぷりに驚いている感じですね。
廣田選手は相変わらずパンチうまいし腰も強い。序盤こそレベルアップしてきた相手に戸惑っていた感じだったけど、中蔵戦とは違い最終Rはかかと落しや跳び膝、手数も増やすなどこれまでとは内容を変えた攻撃で「勝負にでた」印象があった。結局最終Rは廣田選手を全ジャッジが評価したわけだし効果があったのだけど、逆に言えばあの廣田選手がそこまでしても天突選手から1ポイント奪うのがやっとだった・・・と思うと背筋が寒い思いがする。
前回の遠藤戦、敗れはしたものの私は天突選手を「不器用なんだけど(若手で)一番スケールの大きさを感じるのは彼なんじゃないかな?」と書いた気がします。別に「俺見る目ある!」なんて思いませんが(笑)彼があの敗戦をきっかけに、もしくはいままで築きあげてきたものが実を結んだのか、「何か」大きなものを掴んだのは間違いないと思う。若林番頭じゃないですが川尻選手やハンセン選手といった世界的に名前が知られてる選手と組んでくれないですかね?なんかドデカイことやりそうな気がしてきました。鉄は熱いうちに叩け!(本日2度目)。
廣田の今後も見逃せない。ある意味エリートコースを歩んできた彼にとってこの2連敗は初めての大きな挫折となっただろうが、多くのトップファイターが大きな敗北から急激な成長へのきっかけを掴むんだと僕は信じてる。このままランキング中位に滞在する「うまい」選手で終わるか、それともこの現状を打破して「凄い」選手になるかは本人次第としかいいようがない。正直あのシャープな打撃と強いテイクダウン力、そしてディフェンス力を誇る廣田選手をこのまま「国内の強豪」で終わらせるのはもったいないと感じている。願わくば天突選手に負けない進化を次戦で見せてほしい。少し時間を置いたほうがいいとも感じる。
大会を通して寝技の攻防が多く見られる内容が濃い大会だったと思う。近年はクラスA・B問わず終始スタンドっていう試合が目立つだけにテイクダウンを重視する試合が見られるとなんだかうれしい。メインはスタンドの展開がほとんどだったが本来両者、テイクダウンは得意で倒されないことも武器のタイプ。両者テイクダウン仕掛けつつ有効な攻撃にならないと判断した上でのスタンド戦だけに意味合いがただのスタンド戦とは違ってくる。レベルが高い若手が多いのが修斗。あとはトップ戦線に一気に上ってくる新星がほしい。